2011年12月24日土曜日

CGプロダクションのもつビジョンについて その2

CGプロダクションのもつビジョンについての第2回です。

第一回を書いてから、いろいろ考えました。
そして、簡単には答えられないことだなーとも思いました。

だいたい、ILCAの平社員にしか過ぎない僕がこんなことを述べるのはどうかなー
とも思ったりもします。

というわけで、
まずははっきり答えられるところから、述べていこうと思います。


はっきり述べられること、
その①
「会社のもつビジョンの役目とは
『そのビジョンに賛同できる人が会社に居てほしい』と示すことである」

ということです。

だから、いろいろな考えや技術を持った人が会社に居てほしい会社は
広い意味の言葉をビジョンにすべきですし、

なにかに特化した思想や技術の人を集めたい人は
会社のビジョンを幅狭く限定した言葉にするべきです。

ただ、名言化されたビジョンや理念は曖昧なものが多く、
形骸化していくこともありますね。
名言化されてない、
日々の発言やブログなどの文章に、ビジョンが現れることもあります。

はっきり述べられること、
その②
「ほぼ100%のCGプロダクションが、
『好きなCGで金儲けして幸せになろうぜ!』を基本にして、
プラスアルファのビジョンを足している」
です。

これも当然のことです。

まずは好きなCGで生活できるのが第一段階であり、
それをすっ飛ばして、理想を語っても、
不幸になるだけです。

ということは、
『好きなCGで金儲けして幸せになろうぜ!』ってのは、
どの CGプロダクションにも共通して言えることなので、
大事なことはそのプラスアルファの部分であるということになります。

そこに載せるものが、会社の方向性を決めるわけです。

会社の中心メンバーは、そこにはいろんな思いを込めるでしょう。

「世界一のCGプロダクションになる」
「オリジナルCGを作って、視聴者に元気を与えたい」
「ぱちんこメーカーの役に立てる会社になる」
「3DCGを中心としたセルアニメーションを作る」
「海外案件の受注を中心としたハイエンドなCG映像を作る」
とかなんとか。

もちろん、
「金儲けできればそれでいい!」と言い切っちゃう会社もあると思います。

いろいろなプラスアルファがあると思いますが、
大事なことは
それに沿った人たちが集まってくるだろう。 
ということです。

もっとハッキリ言うと
「金儲けできればそれでいい!」という会社には
金儲けにしか興味がない人が集まります。

だから、
僕はそのプラスアルファに「夢のある目標」を置きたいです。

一言で言えば「世界一」
もっと具体的にすれば、
「オリジナル原作のCGアニメーションでアカデミーションの長編アニメーション部門を獲るッ!!」
ですw。

そして、
オリジナル作品の製作で会社の経営が成り立つようにして

観てくれた人が元気になるような作品、
一生懸命やることが自己実現に通じると信じられる作品
人に思いやりをもてるような作品

をどんどん作っていって社会貢献し、
社会貢献することによって、さらに社員が幸せになれるような会社にしていきたいなぁ、
そして、
それに賛同する人に集まってもらいたいなぁ、
と、思っています。

そんなILCAの理念(ビジョン)は
「ジャンルと国境を超える!」
です。


(なんかうまくまとまったぞ!)

ここまでの長文を読んで頂いて、本当にありがとうございます~~!!

2011年12月18日日曜日

CGプロダクションのもつビジョンについて その1

こんにちは 世界一
笹原和也です。

最近CGプロダクションにおけるビジョンってなんだろう?って思うことがよくあります。
まずは言葉の意味を調べてみました。

http://www.weblio.jp/content/%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3


ビジョン 1 [vision]
(1)将来の見通し。構想。未来像。
「福祉国家の―を示す」

(2)幻想。幻影。
(3)視覚。視野。


その会社の目指そうとしている形、未来像ってことですね。

そんなことを考えるようになったキッカケは
岡田 斗司夫さんの「『世界征服』は可能か?」
「世界征服する組織を作る時に発起人は、どんな言葉を掲げるか?」
みたいに書いてあるのを読んだからです。


世界征服をする組織の発起人はどんな言葉を掲げるか
僕も考えてみました。

①「全世界に害を与えたい人募集!」
世界征服する組織としては、とてもストレートなんですけど、そんな言葉で集まってくる人でまともな組織が作れるとはとても思えませんw。

②「世界でナンバー1の組織になって、美味いもの食って、いい車に乗って、いい女を抱こう!」
人に害をなす部分を削りましたが、利己的な人ばかりが集まって、組織としての結束力がなさそうです。

③ 「世界平和を実現するための私設軍隊に入りませんか!」
はっきり言ってウソなんですけど、誠実な人はたくさん入ってきそうです。ですが問題は、そうして入った誠実な人達がそのうち「この組織、なんかおかしい!」なんて気付き始めるわけですw。

ざっくりいうと、
以上の3個ぐらいになるかと思うんですけど、
そこでハタと気づいたんです。
CGプロダクションも同じじゃんって!w

つまり、だいたいのプロダクションさんは
「すきなCGを仕事にして、お金を儲けようぜ!」
をビジョンにして会社を作ってるって気付いたんです。

とは言っても、当たり前のことだし、特に悪いことではないんですが、
こうなんというか、こう言い切っちゃうと、
あまり胸を張れない感じがあるのも事実ですw。

一般的な大企業では金を儲けると同時に「社会貢献する」イメージを大事にします。
社会貢献するイメージがその企業のブランド力を上げるし、
社員のモチベーションも上がる、からなんだろうなと思いますが、
少なくとも、なにもしないよりは、良いことしたほうが気持ちがいい。

ですが、
CG業界において、少なくとも僕は、
社会貢献するイメージをもったことが、ほとんどありません!w

元々、エンターテインメント業界は、人が生きていくのに本当に必要な業界か?
と言われる業界な上に、

受注仕事が中心のCGプロダクションさんは、
その夢や希望や娯楽を提供する人からお金をもらって、
そのお手伝いをしているに過ぎないと僕は考えています。
そこには、なんの思想が入り込む余地がない。

だから、日本の受注メインのCGプロダクションには、
社会貢献しているイメージが少ないんだと思います。


現状の日本のCGプロダクションのほとんどには、
「社会貢献が会社の儲けになる」というイメージがほとんどなく、
それゆえに、
金を儲けること「のみ」が是とされる。
そんな風に感じることがあります。

(つづく)

次回は
オリジナル作品を作ることこそが社会貢献なのだ!
という方向に持っていくはずです!世界一!